地獄の2丁目。引っ越し前夜の水道管ブッシャー事件
どうも!朝家を出る時や保育園の送り時に娘とのバイバイが、
オレのハゲ頭をペンペン叩いていただくという儀式に定着しているコーディーです。
(高校生くらいまで続けたい)
さて、前回のつづき。
引っ越しの片づけ中にキッチンのシンク下の触ってはいけない部分を触ってしまい、水が噴水の様に噴き出てしまった。
オレは何とかその噴水を食い止めようと連結部分を手で抑えるが、尋常じゃない水圧で握力と腕力は限界。
そんな中、妻のマンぼーが青白い顔で戻ってきて。
た、助けがきた!?
と思ったら
マンぼー「コーディー!どうしよう!引っ越しの為に損害保険解約の連絡しちゃってる!どうしよう!どうしよう!」
そう、ここは地獄の一丁目
オレ「どうしようって、どうしよう!?オレ、もう握力がもたん…!!水道局でも何でもいい、とりあえず早く助けを呼んできてくれ!!!」
マンぼー「色々かけてるけどどこも繋がらない!どーしよー!どーしよー!」
そしてマンぼーは携帯片手にまたどこかえ走り去った
何分経っただろうか…手と腕の痛い以外の感覚は無くなりつつある。
パニくってるせいなのか、走ってるわけでもないのに息がゼーゼー切れる。
ただ、ロックした左右の手と抑える角度、体重の掛け方で水の漏れは最小限にできていた。
でも、ちょっとでも気を抜くとプシュー!っとなる。
すでに床は静かな浜辺の波打ち際のよう…
そこに変な格好で浸かるオレ
しんどいのは変わらない
オレの頭の中では
『だから言ったじゃん』
『だから言ったじゃん』
『だから言ったじゃん』
という心の叫びと損害賠償の事と明日引っ越すはずの新しい家の様子が浮かんでは消え浮かんでは消え
痛い。痛い。諦めたらどんなに楽だろうか…
と負けそうになる自分を『家族そして自分の為』と奮い立たせていた
そこへ
両親のパニくりとカオスな状況に完全に慣れた娘のコハにゃんがやってきた。
コハにゃん「おとーさん、なにしとるん?しんどいん??水めっちゃでよるなー!」
オレ「コハにゃん、ごめんなー。お父さんこっから動けんのよ。。おかーさんは?」
コハにゃん「そーなん。おかーさん外におるよー」
(心の声)マンぼー、何やっとるんだ、はよ、どーにかしてくれー。てか、子供はこんな状況でもすぐに慣れるんだな…。
その時、玄関の方向から2人くらいの男性の声が聞こえた
男性「靴のままでいいですか?失礼します!うわーこれはヒドい!!」
お?きたきたきたきたきたきた今度こそキターーーーーーーーーーーーーーー!
助かったぁぁぁぁぁ。
オレ「こっちです!早く!お願いします!限界なんです!止めて下さい!」
男性「いやー。でも、私どもも専門じゃないんで…」
!!!?
足元しか見えないが、黒い革靴、アイロンがしっかりかかった紺色のズボン
オレ「それなら一瞬だけでも持つの変わってもらえないですか?!もう限界超えてるんです!!!泣」
男性「いやー。警察はちょっとそーいうのは…」
け、警察?
な、何故だ!
何故なんだマンぼー!!
この人たちじゃないでしょ!!!泣
ただ、今頼れるのはこの人しかいない。
絶望と疲労で意識が遠のくような感覚の中、オレは本来彼らの仕事ではないであろう
『水道のチューブをギュッと抑える』
という作業をどうにか代わってくれないか?!
となりふり構わず必死に懇願していた。
まだまだ、ここは地獄の2丁目か。
つづく